クレーン運転士資格の概要

クレーン運転士資格とは、いろいろなクレーンを操縦するための国家資格です。普通免許と同様、学科試験や技能試験を経て取得することになります。


クレーンは資格がなければ運転してはいけません。会社によっては業務の都合上、無資格者がクレーンを運転する例もあるようですが、これは発覚した時点で罪に問われます。会社はもちろん、命令に従った本人も罪に問われるリスクがあるので、注意してください。

 


工場での需要も高い!クレーン運転士資格の種類は大きく分けると4種類

クレーン運転士資格はおおまかにいうと4種類クレーン・デリック運転士免許の「限定なし」、「クレーン限定」、「床上運転式クレーン限定」の3つと、動式クレーン運転士免許があります。

 

クレーン・デリック運転士免許の「限定なし」を取得すれば、すべてのクレーンとデリックが運転可能です。

 

クレーンは動力を使用し、荷物を吊り上げるもの全般を指します。動力は特に定義されていませんが、水平移動に定義はあります。

デリックはマストやブームを持ち、別置された原動機によってワイヤーロープで荷物を吊り上げるタイプです。

工場に設置された天井のクレーンなどを操作する際、クレーン・デリック運転士免許を持っていると便利です。5トン以上の荷物を運べ、無線操作もできるため、重宝されるでしょう。

 

クレーン・デリック運転士免許の「クレーン限定」は吊り上げ荷重5トン以上のクレーンすべてを運転できます。ただし、「限定なし」とは異なり、デリックは運転できない点に気をつけてください。

 

クレーン・デリック運転士免許の「床上運転式クレーン限定」は床上運転式クレーンを操作できます。デリックと無線操作式クレーンは対象外です。移動式クレーン運転士免許は積載型やラフテーンクレーンの操作が可能となりますが、公道を走るのであれば運転免許が別途必要になります。

 



クレーン運転士資格を取得したいなら教習所に通おう

クレーン運転士資格を取得するためには、クレーンの教習所や学校に通うのが一般的です。

学科試験と実技試験があり、それらに合格しなくてはなりません。学科試験ではクレーンに関する内容だけでなく、原動機及び電気に関する知識、クレーンを運転するために必要な力学、関係法令なども問われます。実技はクレーンの運転試験と、クレーンを運転するための合図の試験があります。


クレーン運転士資格を取得できるのは満18歳からです。教習所によっては18歳未満から受講できるところもありますが、免許の発行自体は満18歳になるまでされません。満18歳であれば、社会人だけでなく学生でも取得が可能です。性別が問われず、年齢の上限もないため、女性や高齢者のチャレンジも受け付けてもらえます。

 



クレーン運転士資格を取得すれば転職やキャリアアップで役立つ

クレーン運転士資格の合格率は年によって違うため、一概にはいえませんが、学科試験で6割、実技試験で5割程度の合格率となっています。半数以上の人が合格できるデータとなっているため、難易度はそこまで高くないといえるでしょう。


クレーン運転士資格を取得すれば、重いものを吊り上げ、素早く運ぶことができるようになるため、仕事の幅が広がります。工場や建築の現場ではクレーンで運ばなくてはならないものが多いです。

 

資格がなくても働くことはもちろんできますが、クレーン・デリック運転士免許などを持っていれば、就職や転職活動を進めやすくなるでしょう。また、業界内で給料を上げたい人や、キャリアアップを目指す人にとっても有用です。